株式会社あきらめない
CASE STUDY

事例紹介

未経験・異業種でスタート
遺品整理業10年目

株式会社ココピア

藤原 明裕社⻑

株式会社ココピア 藤原 明裕社⻑

  • 従業員数4人
  • 設⽴2015年
  • URLhttps://www.kokopia.com/
  • 事業内容遺品整理、生前整理、特殊清掃、不用品片付け、日常清掃、定期清掃、消臭・消毒・除菌、不動産(空き家)管理、美術品・骨董品鑑定買取、ご供養・お焚き上げ代行、香りのプロデュース、SDGs関連セミナー、企画、終活イベント、セミナー講師

それを超えるとまた違う景色が見えるから、
というふうに言われていたのですが
その通りでしたね。

これまでの会社の歩みについて、簡単に教えてください。

10年目となりました。

2012年の7月に知人と2人で遺品整理業をスタートしました。2015年に法人化し、現在は妻も含め4人の社員とともに遺品整理や生前整理、コロナ対策の消毒といった事業を手掛けていまして、10年目となりました。

ありがとうございます! 遺品整理というお仕事を始めたきっかけは何だったのですか?

遺品整理にかける情熱があったわけではなかったんですよね。本当になんとなくのスタートでした。

テレビですね(笑)当時の私はガソリンスタンドで働いていました。言ってみればフリーターです。
それまでずっとフラフラしていたんですが、ある日テレビで「遺品整理業」という仕事があると知りました。それで、インターネットで検索してみたら岡山県ではやっている人がひとりもいなかった。「これはいけるんじゃないか?」と思って始めたのがきっかけです。まぁ、やっている人がいない=ライバルがいないというのは、需要がないという面もあったんでしょうが(笑)
そんないきさつで、普通にフリーターとしての仕事をしながら、その事業をはじめたというわけです。だから、正直にいうと始めるきっかけとして遺品整理にかける情熱があったわけではなかったんですよね。本当になんとなくのスタートでした。

スタートされたきっかけが意外です。でも、なんとなくでは10年以上も続かないと思うのですが……

最初の仕事が私の気持ちを大きく変えたんですよね。正直、これがなければ全然続いていなかったと思います。

そうなんです。実は、最初の仕事が私の気持ちを大きく変えたんですよね。正直、これがなければ全然続いていなかったと思います。
その初めての依頼というのが近所の会社からで「従業員の男性が社員寮で自死してしまったから遺品整理を頼みたい」という内容でした。私は看板をかかげてはいましたが、実際に遺品整理をさせてもらうのはそれが最初だったんです。でも、とにかくハッタリというか、言われたからには「任せてください!
と言ったものの、それまでやったこともないから本当に手探り状態で。「とりあえず片付ければいいや」と思いながら現場に行きました。
現場に到着してみると、その自死したという男性は私と同い年だったんですよ。彼も私も、当時32歳でね。それで、その方に興味がわいたんです。「なんで自死の道を選んだんだろう?」とか「彼の人生を見なければ」と思いましたね。遺品を整理していると、彼の生活や日常が自然と見えてきたんですよね。どんなことに悩んでいて、どんな暮らしをしていたのか……そんなことも感じられました。当たり前のことなんですが、一人ひとりに人生があるんです。

たまたま最初のひとりが同い年の男性だったことで、「とりあえず片付ければいいや」が変わったんですね。

「お前も大変だったんだな」みたいな感じで私から彼に語りかけていました。

そうですそうです。それで、遺品整理をしながら彼と会話をしていたんですよ。もちろんはたから見たらただの独り言ですが、「お前も大変だったんだな」みたいな感じで私から彼に語りかけていました。
当時、私は喫煙者だったんですが、その彼もヘビースモーカーだったであろうことは部屋からわかりました。それで、休憩がてらタバコに火をつけて、「お前も吸えよ
みたいな感じで、自分で吸わずに灰皿に置いておいたら、ものすごい勢いで灰になっていったんです。あれはびっくりしましたね。私に霊感は一切ないのですが、「お前やっぱりヘビースモーカーだったか」なんて思いました。
彼の生い立ちはとても複雑で、天涯孤独だったみたいです。外国にご両親がいたのですが、遺品を引き取る気もなさそうでした。でも、遺品を整理しているとどうしても感情が抑えられなくて、彼の働いていた会社を通して引き取りをお願いして……「いらんって言われたら俺のところに返してくれていいから」と伝えて。それで、一部を引き取ってもらうことができたんですよ。ほとんどのものは私のところに返ってきたんで、それは供養しましたが、彼のジャケットは形見として今でも手元に残しています。初めての仕事の忘れられない記憶です。最後に「俺も頑張るからお前も頑張れよ」なんて言って、現場をあとにしましたね。
今でこそ場数も踏んでいますし、現場感っていうんですか? ニオイやシミなんかについてもわかってますが、当時はまったく右も左もわかっていませんでした。だから、彼から本当にたくさんのことを教わったんです。

最初の一件から学ばれたことが本当に多いと。

残せるものは残して、遺族に思いを伝えることもしないといけないと思うようになって、「最期を看取る仕事なんだな」と。

そうですね。遺品整理というのはだいたい最後の最後です。葬儀があって、手続きとかも全部終わって、それから遺品整理が始まる。「遺品整理」っていうと、ゴミ捨てとか片付けみたいなイメージを持たれがちじゃないですか。でも、片付けして掃除をして、部屋を空っぽにしてそれで終わりではないんですね。
残せるものは残して、遺族に思いを伝えることもしないといけないと思うようになって、「最期を看取る仕事なんだな」と。そこから仕事に対する認識も変わりました。だから、私の仕事のはじまりは創業したときじゃなくて、彼の仕事をしたときなんですよね。
当社の理念にもなっている「整理・清掃を通じて、人から人へ想いをお届けするのが私たちの仕事です」というのはまさに彼の遺品整理の経験を通して生まれたものです。理念であり、使命であり、ミッションですね。

その彼のお仕事がなければ今の藤原社長はいらっしゃらないんですね。

それがなければやめてたんじゃないかな。それに、最初のほうは本当に仕事がなかったし……。

そうですね。それがなければやめてたんじゃないかな。それに、最初のほうは本当に仕事がなかったし……。いくら高尚なことを言ったって、仕事がなけりゃ何も始まらないじゃないですか。
最初のほうは本当に全然うまくいっていなくて。2012年の7月からスタートしたんですが、3ヵ月は仕事がなかったですね。さっきの仕事含め、2012年に遺品整理の仕事ができたのは3回だけでした。
昼間はこの事業をしていたんですが、それだけだと生活が成り立たないので空いている時間はバイトしていました。朝から夕方までこの事業に関する営業をして、夜はバイトっていう生活でしたね。法人化するまで、ずっとそんな感じでした。まわりからも当然「やめればいいのに」って何回も言われましたよ。
今思えばビジネス的にはいったん違うことをしてもよかったかなとは思うんですけどね。でも、諦めなかったのは最初の経験が大きいです。

言ってみれば下積み的な生活もされていたのですね。張替さんとは何をきっかけに出会われたのでしょうか?

「僕が顧問になってあげますよ。全員には言わないですからね」なんて言われて顧問になってもらいました(笑)

すでに入塾していた共通の知り合いを介して出会いました。2015年くらいですかね。
最初は営業塾に入って、そこから顧問になってもらったんです。塾にも2年くらいは通いましたかね。最初は私一人で行っていたんですが、そのうち社員も連れていくようになりました。
そして、そのうち張替さんから「僕が顧問になってあげますよ。全員には言わないですからね」なんて言われて顧問になってもらいました(笑)
でも、なってもらってよかったですね。社員を連れて塾へ行くより、社内で研修してもらえたほうがいいですし、会社についての相談も乗ってもらえますから。

営業塾に入られたのが最初?藤原社長って営業がお得意そうに見えるんですが……?

もともと現場出身なので現場での作業のほうがよっぽど好きで、営業が苦手なんです。

よく言われるんですが、実は苦手なんです。だって、すごいビビるし、断られたら怖いじゃないですか……(笑)嫌って言ったら嫌なんですよね、今でも。
もともと現場出身なので現場での作業のほうがよっぽど好きで、営業が苦手なんです。でも、営業は好き嫌いに関わらずしなきゃいけませんよね。「なんかしないといけないな」みたいな。そんな気持ちを克服したくて入塾したのもありますね。

営業以外にも悩みを持たれていたりするのでしょうか?

教育かな。教育の仕方が難しいんです。

もちろんです。売り上げどうこうはもちろんありますけど、やっぱり人ですよね。売り上げを生み出すための「人」に悩んでいます。人というより、教育かな。教育の仕方が難しいんです。
教育をするにあたって、注意の仕方とかもすごく悩んでいて。私は自分で起業したぶん、人にも同じものを求めてしまうところがあったんですよね。「なんでこんなこともできないんだ」みたいに思ってしまったりとか。
自分では普通に注意をしたつもりでも「奴隷のように扱われた」「道具なのか」みたいに思われたこともありました。私は優しい雰囲気ではないので、見た目と声のトーンも相まって、注意された相手がすごく萎縮したり、反発したりしちゃうんですよね。でも、言わなきゃ身につかないし。その悩みは今もありますね……。
当たり前ですが、社員は私ほどの使命感をもって仕事するわけではないので。教育です、教育。それが一番難しい。

張替さんの研修を通して、そこがけっこう変わったんですか?

私には言いづらい悩みでも張替さんには言える、ってことも社員はあるみたいなんですよね。

そうですね。研修すると共通言語ができるじゃないですか。
「これ学んだよね」とか「こういうふうにやってみよっか」みたいな会話もできて教えやすくもなりますし、それ以前のところ、社員とのコミュニケーションもスムーズになったかな。
あと、研修では私が抜けて、張替さんと社員だけの時間も作ってもらっています。私には言いづらい悩みでも張替さんには言える、ってことも社員はあるみたいなんですよね。社員にとって私は雇用主なんで、本音なんてまあ言えないですよね。
だから、あとで張替さんから聞いて、対策を打つなんてこともありますね。
こんなふうに私と社員の仲介役をしていただいているのもありがたいです。

藤原社長自身は張替さんから言われて印象に残っていることはありますか?

藤原さんは喜怒哀楽でいうと『怒』のパワーですよね。

さっきも言った通り、私は教育に悩んでいるんですよね。注意したらしたで萎縮・反発。言わなきゃ身につかない。でも、私は社員のいろんなことが気になってしまって割と注意するんです。でも注意したら……で、もうすごいストレスでした。
そんな折、張替さんにそれをぽろっと言ったことがあるんです。そうしたら、すごいアドバイスをもらいました。
「藤原さんは喜怒哀楽でいうと『怒』のパワーですよね。怒りが強い。自分に対しても人に対しても怒が割と強く出てしまうんです。怒りで成功してきたんですよね。瞬間的なパワーは出るから、いい。ただ、継続性はないです。そういう性質だってことを受け止めて、自分をコントロールしましょうって言われたんですよ。
「神みたいなこと言うなぁ」なんて思いましたけど、マネージメントの仕方を知って、怒りが出たときにどうコントロールして相手に伝えるかというのを練習しましょうという話だったんですね。
私自身、怒りとの付き合い方は難しいところがあったんです。私も怒りたくはないんだけど、これまでいろんなことを怒りで乗り越えてきたんですよね。負けず嫌いというか、「負けてたまるか」で乗り越えた経験があった……いわゆる成功体験があったので、人から「怒らないで」なんて言われると自分を否定された気分になってしまっていたんです。
でも、張替さんは違う。私の特性を否定するでもなく、いいところは活かしながら、理解しつつコントロールして乗り越えようというスタンスだったので、ありがたかったですね。

感情のコントロールを壁に感じる経営者さんは多いのではないかと思います。その点にアドバイスをもらえるのはいいですね。

私は張替さんから「ボス」と呼ばれてます(笑)

そうですよね。あと、私は張替さんから「ボス」と呼ばれてます(笑)それについて「僕がそう言うのは理由があります」とはいつも言われますね。「ボスらしくして」とも言われます。
最初は「なんで?」と思ってたんですが、「なんのためにこの仕事をしているか」を考えたときに、会社や地域への貢献というのがあると思うんです。
個人だったらできないことでも、組織を通してできることってたくさんありますよね。雇用なんかもそうだと思いますし。私は現場に入るのが一番ラクではあるんですが、もうそういう私ひとりで頑張る段階じゃない。私が営業して、ほかの社員に現場に入ってもらうことでできることが広がるからかな?って思ってます。

経営をされるなかで、ほかにも壁はあったのでしょうか?

「友達と一緒に起業しようと思ってて」と相談されたら私は止めます。

起業当時、一緒にこの仕事を始めた人間がいたというのを最初に言ったかと思うんですが、その人と離れるときもつらかったですね。だいぶ年上……私より30歳くらい上の経営者だったんですが。
最初は私が何も知らなくてその人についていっている感じだったのが、私が経営について必死で勉強をしたり、いろんな人と会ったりしていくにつれてだんだん方向性が合わなくなって。
彼はあんまり成長意欲がなかったので、私が一生懸命やっているときにのほほんとお茶飲んでるみたいな……。なんとなくいるっていう状態が続いてたんですよね。まわりからすれば「なんでいる?」みたいな存在だったんですが、でも私からしてみれば何も知らなかった自分にいろいろ教えてくれた恩人だし、信じたい気持ちもあったし、切るのもなっていうので。それでも最終的には離れてもらいましたが、きつかったですね。
友人・知人と一緒にスタートして、どちらかの成長意欲が違うと離れていくっていうのはまぁ、よくあることだとは思うんですけどね。うまくいっているところはレアですね。もし、まわりから「友達と一緒に起業しようと思ってて」と相談されたら私は止めます。

一筋縄ではいかないご経験も乗り越えていらっしゃるのですね。最後に、ここ2年を振り返ってのお言葉をいただけますか?

これからも張替さんには当社のサポートを続けていただきたいと考えています!

去年は人の出入りや教育についてすごく悩んで苦しみましたが、いい社員に出会えました。いい社員を迎えられたことで「あれがあってよかったな」と思えるようになったんです。
売り上げも倍になりましたよ。会社全体としてはある目標金額があったんですが、張替さんからも「そこを突破するまでは私が営業マンにならないとダメだ」と言われていて。それを超えるとまた違う景色が見えるから、というふうに言われていたのですがその通りでしたね。今はまた違う壁が現れているので、これからも張替さんには当社のサポートを続けていただきたいと考えています!

ありがとうございました

ココピア様 ビジョンシート
一覧に戻る
その他の事例
もっと見る

CONTACT お問い合わせ

正直、新規のお客様はいりません

共に高め合える仲間になれる、
本気で変わる覚悟のある方だけ
ご連絡ください。

お問い合わせ
トップへ戻る